Anger Management  「N.Y式ハッピー・セラピー」
アンガーマネージメント   200
3411日全米公開
  監督/ピーター・セガール 脚本/David Dorfman 制作総指揮/Adam Sandler他
出演/アダム・サンドラー、ジャック・ニコルソン、マリサ・トメイ他 
サイト/映画公式
(英語)  サンドラー公式(英語)



8月10日追記)日本での公開が11月になったようです。2004年春に延期(03年9月現在)邦題は「N.Y式ハッピー・セラピー」だそうで。UIP配給。もう知らない。つうか、やけくそ。

どうやら、日本の売り方だとアダム・サンドラーの影が薄くなる一方のようなので、最初に言っておきましょう。コノ映画はアダム・サンドラー主演・プロデュースです。ええ、ギネスブック2004年版に「世界で一番稼ぐ俳優」としてキャメロン・ディアスとともに名前が載っているアダム・サンドラーですよ。

それとさらなる名誉のためにいっておくけど、この映画は03年上半期公開映画では「ニモ」「マトリックス」「ブルースオールマイティ」「X2」に続いて5位なのにアデビル」や「チャリエン」より上で135ミリオンドル稼いでんのよ。

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4/11に全米公開し、44ミリオンドルという2位の6倍もの興行成績で初登場1位になった「アンガーマネージメント」。2週目も1位となりわずか10日間で80ミリオンという大ヒットになった。それもそのはず、アメリカでは大人気のコメディアン/俳優のアダム・サンドラー映画の共演があのジャック・ニコルソン。どう考えても面白くないはずはないでしょ?というキャスト。しかし、こうゆう映画に限って‥という懸念はこの映画には必要なし。笑ってすっきり、な娯楽映画になっている。

【あらすじ】気弱でペット用品会社のクリエィテヴ兼重役秘書のデイブ(サンドラー)が、ある日飛行機の中で運悪くトラブルに巻き込まれ、裁判所から「アンガーマネージメント」(怒りを抑えるセラピー)治療を受けるように命令される。担当するのは、スーパーアグレッシブな精神科医・ドクター・ライデル(ジャック・ニコルソン)が泊り込みで、デイブの治療にあたり、彼の長年のガールフレンドであるリンダ(マリサ・トメイ)をも巻き込んだ騒動に‥。

この映画の何がいいかって言えば、スーパーアグレッシブでエキセントリックな精神科医・ジャック・ニコルソンにつきる。と言いたいところだけど、やっぱりアダム・サンドラーがいい。で、アダム・サンドラーの事に関しては後で述べるろいうことで、まずジャック・ニコルソン。

あんたのほうがアンガーマネージメント必要でしょ」と誰もが突っ込みたくなるような役を、嫌味なくこなしている。いくらなんでもこんな精神科医ありえねーよ、なんだけどジャックだから許せる。アメリカの映画ではよく精神科医が登場(「アナライズミー」や「おつむてんてんクリニック」など)するけど、そのどれにも当てはまらない。いや、在り得ない。患者以上に問題児な医者。アメリカのテレビで、精神科医が悩み相談をしてなんでも丸く治めてしまう「ドクターフィル」という精神科医の鏡のような医者の番組が毎日放送されていて人気だけど、ジャックはその真逆。ぶちきれて、邪魔な車(しかもレクサス)をバットで滅多打ちにしてしまう。

余談だが、昔、ジャック・ニコルソンが自宅付近に止まっていた車を、ゴルフクラブで滅多打ちにした実際に事件があったけど、ジャックはこの映画で車を滅多打ちにするときに、一瞬バットかゴルフクラブか悩むところもいい。また、この映画の撮影中にNBAのプレイオフが始まり、撮影中に突然ジャック・ニコルソンが撮影所から姿を消してしまった。スタッフ総出で探していると、LAのステイプルセンターでレイカーズの試合を観戦している熱狂的レイカーズファンのジャック・ニコルソンが笑顔でテレビに映っていた、という逸話もあるが、もちろん、スタッフ・出演者ともジャックの帰りを深夜遅くまで待っていたらしい。

そして「Mr.ディーズ」に続いて笑えるところをかなり持っていったのがジョン・タトゥーロ(写真右)と、「パンチドランクラブ」で共演したラテン系・丹古母鬼馬ことルイス・ガズマン(写真左)が演じるサンドラーのセラピー仲間。今回、サンドラー映画でおなじみのスティーブ・ブシェミの出演はないけれど、この二人と、ジョン・C・ライリーとサンドラーの「坊主ファイト」はかなり笑える。

そして大事なもう一人の共演者。ヒロイン役のマリサ・トメイ。彼女もジャック同様オスカー・ホルダーだけど、でしゃばり過ぎずソソとした感じでかわいい。最近のサンドラー映画のヒロインでは一番好感が持てるかも。でも、なんだか彼女と結ばれると不幸になりそうっていう気がしてしまうのは最近の彼女の映画出演作のせい?

と、いうわけでサンドラーのこと。アダム・サンドラー36歳にして、何より、確実に演技力アップ。6UPぐらいしてる。いや、この程度の演技のどこがいいんだよ、という人は、彼の「ビッグ・ダディ」の裁判所シーンや「Mr.ディーズ」の株主総会のシーンと「アンガーマネージメント」のラストシーンを比べて欲しい。サンドラーは、今後ジュリア・ロバーツやチャン・ツイ・イー、ドリュー・バリモアなどと共演する4作の主演映画が決定しているが、この演技力なら十分他の映画も見られるものになりそう、と期待が持てる。

というのも、アメリカでアダム・サンドラーの人気を支えてきたのは、よかれ悪しかれ人気コメディ番組「サタデーナイトライブ(SNL)」のおかげ。90年前半に彼はこの番組のレギュラーを務めていて、人気者となった。でも、10年前の話しでしょ?という人も居るかもしれない。アメリカでは、SNLは少なくとも日に4度再放送があり、未だに彼の出演している 回のSNLが毎日のように放送されている。しかし、彼の得意芸であるキャラクター的役柄の「リトル★ニッキー」は2000年に公開されたが、初めての興行的失敗作になってしまった。(しかし、この映画はコメディ映画として最高に面白い)その後”普通のコメディ路線”な「ビッグダディ」は大ヒットしたが、これは”いくらなんでも、もう馬鹿すぎるキャラには観客があきた証拠 だろう”とささやかれた。

となると、演技力を人並みにつけて、「いいコメディ映画」を作るしかない、という課題がサンドラーに課せられたわけだ。昨年公開された「Mr.ディーズ」ではその課題への不安はまだ拭いきれなかった。そして、ポール・トーマス・アンダーソン(PTA)監督「パンチドランクラブ」で 初めての”文芸的コメディ”映画主演。正直、「あれ、サンドラーもしかして演技してる?よしよし。ま、PTAがいいと思うなら、コレでいいんだろう」という気もすることは確かだが、なんか 掴んだね。絶対に。(←ど素人が調子にのった発言してます)。

といった下準備ができてのジャック・ニコルソンとの共演。サンドラーの演技が見事に3つのオスカーホルダーのジャックによって隠されてうまく引き出されてます。 でも、うじうじしていて、時にぶち切れる‥いつものサンドラーの役と変わりなくない?いやいや、そういう役柄なんだから。これでいいの。 いいったら、いいの。

【日本でヒットする為に】
この映画、日本でもそこそこヒットするんじゃないかと思います。(日本での売りはあくまでもジャック・ニコルソンでマリサ・トメイとのラブコメ かなあ。)。しかし、サンドラー擁護委員として、さらなるヒットを祈願して、日本で受ける為の戦略を考えました。

1.映画ポスターを変える。

アメリカの観客には、「サンドラー×ジャック・ニコルソン」映画というだけで、説明は要りません。その共演を聞いただけで誰もが「面白そう」と唸る映画だし、ポスターに二人のアップだけで人が呼べるし、実際面白い!、という映画会社の漲る自信が伺えます。

しかし、日本ではそうは行かないかもしれません。その上、2003年2月に日本で公開された「Mr.ディーズ」は”アダム・サンドラー=アニキ路線”という大きな賭けに日本では打って出て、玉砕しています。ソレが証拠に、5月に発売されるDVDは一切”アダム・サンドラー=アニキ路線”をかなぐり捨てて”アダム・サンドラー=吉本興業路線(中川家)”に戦略変更しています。

NYHappy0309.jpgとはいえ、心の片隅に”アダム・サンドラー=アニキ路線”が残っている本物のアニキな方達がいらっしゃるかもしれません。それで、このポスターだったら‥「うほ!アダムアニキ、今度はジャック爺とXX]しちゃうのかしら」なんて思われて、上野の映画館だけで超絶賛上映‥なんてことにもなりかねません。ここはひとつ、アートワークを変えましょう。アメリカだって、公開1週間後のCMはジャックの露出がサンドラーより多くなりました。いいです。慣れてます。そんな扱いは。サンドラー擁護委員としては、悲しいですが仕方ありましぇん。

【03年9月追記】日本での配給UPIによるポスターは→のようになった模様。いや、たしかにポスターは変えたほうがいいといったけど、こうじゃないだろう。アダムたん小さすぎ。ポスターで説明しすぎ。ネタバレしすぎ。(タイトルも含めて)画像をクリックすると拡大できます。ちなみにアメリカのコピーは「Feel The Love」。怒って向かい合ってるのに、このコピーという映画を見た人ならわかる考えオチ。

2.ゴジラ松井頼み。
この映画、全米4/11公開なのですが、事前のプロモーションでサンドラーが「イラクの米兵の駐在地で慰問上映されることが決まった。」と話していましたが、ちょうど公開日に戦争は一件落着、米兵達は帰路に‥。というやるせない話しがございまして。で、映画の中で、あきらかに不自然にサンドラーの住むアパートの上にTroop Supportなビルボードが乗っているインサーションがあって‥。きっと慰問上映決定後に、急遽その場面を追加したんだと思います。

そこで、そんな裏ワザができるのなら、日本仕様にも!映画はニューヨークが舞台で、ニューヨークにまつわる有名人がカメオ出演しています。つうか、ヤンキーススタジアムで撮影してます。(サンドラーの公式サイトにも事前に公開されていたからネタバレじゃないと思うけど)元NY市長ジュリアーニ氏や、ヤンキースのジーター選手など。そう、いっそのこと、ゴジラマッツ〜イに登場してもらうというのはどうでしょう?松井がフィールドの脇で素振りでもして「なんだありゃ?」と一言いうシーンが挿入されたら、それだけでニッポンのメディアは大騒ぎ!だと思うんですけど。ラテ下10段と朝日の15段とCM5本ぐらい我慢して松井にかけても、それ以上のパブリシティ効果はあると思うのですが‥。

以上、ふたつ。私は本気です。(←私が本気になってもどうにもなんないけど)

あ、あと当たり前だけど「役者が来日する」。これ鉄則。ジャックなんか、アメリカのプレミア試写会にも行かなかったみたいだから、やっぱりアダム・サンドラーだよねえ。新婚旅行も兼ねてみるとか。きゃ、マリリン・モンローみたいで素敵。なんてね〜。

う〜ん、でも「ミートザペアレンツ」4位どまりだったし、その程度かな。今回の目標は日本でベスト3入りですかね。

カメオ出演ついでに。最初のセラピーでサンドラーと会う初老の男性は、Bobby Knightというインディアナ大学のバスケットボール元名コーチで大学を優勝に導いたにもかかわらず、すぐにカッとなる性格で有名で、選手に暴言を吐いてコーチをクビになった経歴を持つ人です。

あと、たいしたこと無いネタバレギャグですが、ジュリアーニが登場した時に、ポルノ女優達が「あれ誰?きっとレッジス・フィルビンよ」というオチがあるのですが、レッジス・フィルビンはニューヨークの顔的存在で長年ワイドショウの司会をしている人でアメリカ版「クイズ・ミリオネア」の司会をしていた人。「リトル★ニッキー」でも登場します。(ビーフィ達がテレビを見ているシーンで、暴言を吐いていたテレビ司会者)こういうギャグに日本語にするの難しいですよね。全然日本では有名でないし。「きっとみのもんたよ」「きっと石原都知事よ」とかしてもつまんないだろうし。

追記)日本での公開が11月になったようです。邦題は「N.Y式ハッピー・セラピー」だそうで。UIP配給。もう知らない。

関連情報

(リトル★ニッキーの撮影前)

「なあ、アレン。今度の映画の役なんだけどさ、太ってみない?」(←バカ)

「あんでだよ。」(←素直なバカ)

「面白いから。」(←鬼)

「マジかよ。で、どんくらい?」(←真剣に聞くバカ)

「30キロぐらい、どう?」(←悪魔)

「わかったよ。どうよ、これで。」(←真に受けるバカ)

という話しが実際あったようですが、アダム・サンドラー映画では欠かせない、というかそれ以外ではお目にかからないアレン・コバートは、今回も健在。しかも「ちんぽがでかい」役ということで、彼にとっては破格の高待遇です。よかったね、アレン。ま、彼もエグゼクティブ‥プロデューサーだしね。

▼アダム・サンドラー映画リスト(含・今後の制作予定)
▼アダム・サンドラープロフィールと興行成績記録


   


 

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