2006年8月27日
9ヶ月と9日もボートで漂流していた3人のメキシコ人漁師が8月中ごろに発見されて地元で話題を呼んでいたが、この3人が無事にメキシコに帰国し記者会見を行った。
3人が発見された当時は、大ヒーロー扱いだった。しかしその後、遭難したときには5人だった乗組員が途中で死亡していたため、「人肉食をして生き延びたのでは?」の疑惑が持ち上がっていた。また、サメ漁師だということだったが、薬物の運搬をしていたのではないかとい疑うものさえいた。
しかし金曜日に祖国メキシコに戻り、記者会見を行ってこれらの疑惑を否定した。質問は9ヶ月もどうやって過ごしたのかといったことに集中した。
3人はボートで魚を釣って、生魚を食べて生活していた。全長8メートル程度のボートでは燃料が切れる前に魚の網を失ってしまったので、エンジンのケーブルを分解して魚釣りの道具に使った。飲み水は雨水だった。ボートに止まった鳥を捕まえて食べたこともあった。
昨年10月28日に出航し、8月9日に台湾のまぐろ漁船にマーシャル諸島沖で救助されるまでの285日漂流は、これまでの記録だという。「僕たちは希望を失うことはありませんでした。いつも他の船を見かけていたからです。船は通り過ぎていきましたが、僕たちからは見えていました。週に一度くらいの頻度で。一ヶ月、一度も船を見かけないときもありましたが」と、歌を歌いながらお互いを元気付けたと語る。
メキシコから5500マイル(8800キロ)離れた海で発見されたとき、台湾船の乗組員は、遭難した3人はボートの上で眠っていて、「痩せて骨と皮の状態だった」といっている。動物の血…魚でも鳥でも…を飲んで水分とミネラル補給していたのは、遭難時の鉄則であり、3人も実行していた。
密輸に絡んでいる噂も否定し、メキシコ政府も3人は密輸と関連している証拠はないと発表している。他の乗組員2人(1月と2月に死亡)の死亡に関して政府は追求しない方針だとか。死亡した男性は、生魚を食べることを拒否し、血を飲むと吐き出したという。
3人のうちひとりは自宅に戻り、4ヶ月前に生まれた娘と初対面することになる。
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