May 16, 2007
全米最大!ロス郡のとっても偉いバカ保安官さんに関して
「定員オーバーならウチで…ピンクのパンツ一丁で有名なアリゾナ名物刑務所がパリス受け入れを申し出」の記事に黄コメントした【バカ保安官】に関して質問があったのではみだしてみます。
ついでに保安官に関しても説明しておいたほうがいいと思うので、ちょっと。
裁判制度と並んで日本と最も違うのがアメリカの保安官(sheriff)と警察(police)の存在。両方とも、日本のいわゆる「当局」にあたる法の執行機関・組織だけど、まったく独立しているもの。基本的に警察は日本と同じで警察署長は任命制、保安官は選挙で選ばれるもの。
保安官局は全米で1~2人の組織からなるものから、全米最大の保安官局であるロサンゼルスの1万1千人を抱えるロス郡保安官局までさまざま。地方ではきっと日本の駐在さん的な存在だと思うし、アメリカでは地域ごとによってまちまちだけど、ロサンゼルスに限っていえば、保安官と警察署長はそれぞれが大きなふたつの組織の「当局」のトップで、お互いの権力がおよぶ分野・地域も素人には非常にわかりにくい。
基本的にカーキ色の制服の保安局とネイビーブルーの制服の警官は、どちらも市内をパトロールするし取り締まりもする。(アメリカには交番がないので、パトロールカーが頻繁に地域を”流し”ているのは日本でも知られたことだと思うけど)
ただ殺人事件みたいなことはロス市警が担当するみたいだし、911(日本の110番)すれば警察につながり、夜に騒音がうるさい!といった苦情は地元の保安局に電話したほうがいいらしいと、ややこしい。
で、警察の管轄ではなくて、保安局の管轄なのがハイウェイ・パトロールや郡刑務所。警察で逮捕されたあと、収容されるのは保安局が管理する刑務所というわけらしい。
実はロサンゼルスは5月1日のメーデー(メキシコのお祭りの日でもある)に、ダウンタウンでメキシコ人移民や移民取り締まり強化に反対する人々が大規模デモを行い、警察と衝突し取締りをしたロス警察が、デモ参加者や報道陣に対して不当に暴力を働いたということが大問題になっていて、その責任者であるロス警察のブラットン署長(前民主党系市長から継続)は窮地に追い込まれている状態。まあ、とにかくこの時の警察の暴力はひどい。この後にかつてのロス暴動のように、さらに大規模な暴動に発展していないのが不思議なくらい。
ま、前置きが長過ぎですが、バカ保安官。保安官制度が日本にはないので、日本語できくとたいして偉そうには聞こえないけど、意味合いとしては「保安局局長」的な存在。名前はリー・バカ(Lee Baca)さんで、日本語に訳すならバカ保安官はあまりにもなんて、きっとバッカ保安官とか書いてあげるんでしょう。1942年生まれで東ロサンゼルス出身というジモティ。地元のカレッジに通ったり、保安局に勤めながら大学の卒業資格を得た地道な人らしく、ボストン出身でNY署長も勤めた警察エリートのロス警察ブラットン署長とはちょっと違う庶民派っぽい。
数年前に自殺志願の男が朝の通勤ラッシュで満員の電車が通る線路で車を停めて自殺を試み、電車が横転し多数の死者を出した事件の記者会見で、バカ保安官は直前に怖気づいて車から飛び出して自殺を免れ無傷だった男に怒りをあらわにし、被害者に涙ぐんだコメントを発表したりと人情派なイメージが、数週間前にも、高校生が運転した車が停車していた車に激突。しかし、無人だと思ったために通報が遅れたが、実は中に張り込みをしていた保安官職員が乗っていて、発見が遅れたために死亡してしまっていたという悲しい事件があったときも、バカ保安官は「彼は今日が勤務20年目で、外勤最後の日だった。明日からは内勤に移る予定だったのに」と言葉をつまらせたりといったことも。あくまでも印象ですが、「バカ保安官についていきたい」と思わせるような人物のような気がします。
★動画はロスのメーデー衝突の動画。間延びしたレポートですが、クーパーたんということで。
